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オバケが・・・

2018/ 09/ 18
                 



小さい時の話です。

ある日、兄がカブト虫の幼虫を、沢山取ってきました。
僕も欲しくなり、何処で取って来たのか聞きましたが、教えてくれません。
僕は裏山だと思い、次の日、友達と2人で裏山に行きました。

幼かった僕たちは、カブト虫の幼虫がどんな所にいるか判りませんでした。
手当りしだいに掘って行ったのですが、もちろん取れません。
僕たちは、どんどん山の奥に入って行きました。

すると、ちょっと土の色が違う所を発見しました。
「きっとここだよ」
僕たちは嬉しくなり、掘り出しました。

すると急に後ろから、「君たち何やってるの?」と声がしました。
振り返ると、見知らぬおじさんが立っていました。
僕たちは、「カブト虫の幼虫を見つけてるんだ」言うと、
おじさんは「そんな所には、いないよ。他を探したら」と優しく言いました。
でも僕たちは、「掘った跡もあるし、きっといるよ」と掘り続けました。

・・・少し間が空き、不意に静かな声で、おじさんが言いました。
「それ以上掘ると、オバケになっちゃうぞ」
オバケの言葉にびびって掘るのを止めると、おじさんはニコニコして、
カブト虫の幼虫の取れる所に、手を繋いでつれて行ってくれました。
おじさんの手が、震えていたのを憶えています。

今思うと、何が埋まっていたのか?
そして、『オバケがでるぞ!』じゃなく、『オバケになるぞ』は、言い間違えただけなのか?
総ては、裏山の中に埋まっています・・・



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